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木の家・自然な家で、あなたの暮らしを楽しみませんか?
東京・多摩エリアの「つくり家工務店」です。
床材を選ぶ際には、「つくり家工務店」では無垢のフローリングをお勧めしています。
無垢材というと高級なイメージがあるかもしれません。
確かに他の床材と比べるとコストはかかります。
しかし、リーズナブルな材種にするとか塗装は自ら行うなど工夫をすれば、まったく高いものではありません。
それよりも経年変化による味を楽しむ、優しい足ざわりを楽しむなど、あなたの暮らしを豊かにしてくれる要素がいっぱいです。
今回は、無垢の床材選びをするときのポイントをお伝えします。
理想のイメージとマイナスのイメージを描いてみる
自然素材全体に言えることなんですが、人の性格上、どうしても合う合わないがあります。
床板に隙間ができたり割れたりするのが「自然な感じでいい」という人もいれば、「隙間にごみがたまっていやだ」という人もいるでしょう。
かと言って、神経質な人がそのようなリスクがある自然素材が嫌いかというと、そうでもなかったりするんですね。
さまざまな床材がありますが、それぞれに利点もあれば欠点もある。
これを十分理解した上で、自分に合った素材をチョイスするというのが答えなんだと思います。
それでは、無垢の床材を選ぶときのポイントをお伝えしますね。
理想のイメージをつくりましょう
どのような空間にしたいか、まずイメージを描いてみましょう。
雑誌やネットに掲載されている施工例の写真を参考にすると、具体的なイメージが明確になります。
マイナスなイメージもつくりましょう
無垢のフローリングのリスクを調べ、自分がそこで生活するとしたらどう感じるか想像してみましょう。
気になってしまうでしょうか?
話を聞きましょう、でも聞きすぎないように…
イメージができたら、私たち専門家の話に耳を傾けてみてください。
専門家の言いなりになる必要もありませんが、自分の理想に固執するのも良くないです。
よくコミュニケーションをとって、バランスを図ってもらうことも大切です。
肝心なことは優先順位をつくり、自分で選ぶこと。
1を優先したい人は感覚的な方。無垢の床材がおすすめです。
2を優先したい人は機能性を重視したい方。無垢のフローリングにこだわらず、複合フローリングやクッションフロアなども選択肢に入れることをおすすめします。
無垢の床材のいいところと厄介なところを把握する
自信をもっておすすめしたい無垢のフローリングですが、新建材のフローリングと比較するとリスクになる点もあります。
ここでは、無垢材のフリーリングのいいところと厄介なところをお伝えしたいと思います。
新建材と比べて何がいいのか?あるいは何がリスクとなるのかを理解した上で選んでいただきたいからです。
自然素材は、全般的に言えるのですが、メンテナンスなどをして上手く付き合ってあげなければならないところがあります(それをするから長寿命につながります)。
「メンテナンスフリーがいい」という方には、そもそも自然素材は向いてません。
無垢材のフローリングの良いところと厄介なところをぞれぞれ3つ挙げるので、ご自身の希望に合っているかどうかを確認してみてください。
良いところ
人の心に沁みる素材感
自然素材の持つ圧倒的な存在感を感じることができます。
高級感であったり、癒しになる優しい足ざわり、品のある匂い。
塗装では出すことができない深みのある色。
長寿命で、経年変化により深みを増すこと
日本最古の木造建築の法隆寺が1300年も健在であることからもわかるように、木材は素材の寿命が長く、扱いを間違わなければ100年くらいもちます。
さらに、無垢のフローリングは素足で過ごすことにより自然に磨かれ、木に味わいが出てきます。
日に焼けたり、床に触れる頻度が多い場所は、多少色むらが出ますが、時間が経つほど色に深みが増していきます。
それに対して新建材の床材は、最初が製品そのもののピークで、その後は、傷や汚れが劣化につながり、時間が経つにつれて加速度的に劣化のスピードが早まります(経年変化ではなく、経年劣化と呼びます)。
補修が容易であること
小さな傷や汚れは、木を削ることで簡単に直すことができます。
また、好みの色に着色した場合でも、時間が経って飽きてしまったら、表面を削って違う塗装をやり直すことも可能です。
厄介なところ
湿度によって伸び縮みがあること
木は、空気中の湿気を吸収したり排出したりする調湿機能があります。そのため、気候によって伸び縮みしたり、乾燥しすぎると割れたりします。
無垢のフローリングは、板と板の継ぎ目に隙間ができたり、ひびが入ったりすることもあります。
隙間にごみが溜まったりということはありますが、機能としては問題はありません。
傷がつきやすいということ
堅木ならさほど気にならないのですが、杉などの柔らかい木は特に傷がつきやすいです。
良いところでも話しましたが、補修はしやすいのであまり神経質にならないでくださいね。
コストがかかるということ
新建材の複層フローリングに比べると、材料代もさることながら施工費も割高になります。
1枚の板幅が違うからです。
一般的な複層フローリングの幅は30センチ。
それに対して、無垢の床材は10センチ前後です。
施工方法は同じなので、幅が狭い無垢の床材のほうが単純に3倍手間がかかるのです。
無垢のフローリング材はどれを選べばいい?
リスクも把握した上で無垢の床材にしたいと決めたら、次は具体的な材料選びです。
無垢のフローリング材の特徴と選ぶときのポイントをお伝えします。
実は、無垢の床材の種類はたくさんあります。
パインやチーク、ヒノキといった材種に始まって、節のあるなし、一枚の板の幅など多種多様な商品があります。
そういった木材の表情は、家の中の雰囲気を大きく決定づけてしまう存在感があります。さらに、視覚から入る存在感プラス、足ざわりをポイントのひとつにいれてもらいたいです。
これらから自然の豊かさを感じることができるからです。
ここから無垢の床板を選ぶときのポイントを3つお伝えしますので、違いをトータルに理解していただけたらと思います。
木の柔らかさ
樹種によって、 硬さが異なります。
柔らかい木は足ざわりがソフトで、優しさ、暖かみを感じることができるでしょう。その反面、傷はつきやすいので、大らかな気持ちで受け入れる気持ちが必要になります。
柔らかい木の代表は、杉やヒノキ、パインなど。
一方、硬い木は、重厚感があって品のある雰囲気を出します。
硬い木の代表としてナラやタモ、ウォルナットなどが挙げられます。
節の有無
節とは、木材の表面にある茶色の模様のようなものです。幹に巻き込まれた枝の一部で、木ごとに違います。節のあるなしで、表情の違いがわかりやすいですよね。
節がない無目と呼ばれる木の床板は、すっきりしています。
上品にも感じられるでしょう。
木目が波打たずスーッとまっすぐ通っているので狂いにくく、割れも起こりにくい傾向にあります。
一方で、節がある板は、木の存在感がそのまま出ますね。
節があるごとに木の性質が変わってしまうので、狂いやすくなります。
堅木であるほど狂いが出ると大きく変化してしまうので、堅木の床材は無節のものを使う傾向があります。
このような理由から、節がある床材のほうが価格が安く、コストを抑えられます。
一枚の幅、つなぎ目の有無
フローリング材の一枚の成型の仕方で、違いがあります。
9センチくらいの板幅が一般的だと思いますが、床暖対応の床板などは7.5センチくらいと狭く、逆にスケールを大きくみせる14センチくらいの幅広いものもあります。
幅が狭いと狂いが少ないという良さがあります(それ故に床暖用の床材は幅が狭い)。
幅が広い板は希少な材料となるので、高価になります。
また、長さ方向に一枚板のものもあれば、短い板を何枚か継ぎ足してるものもあります。
3つのポイントをお伝えしましたが、ご自身の好みや予算に合わせて、選んでください。
仕上げの塗装も違いを知って選ぶ
最後に、床材を選ばれたあとは塗装にも意識を向けてください。
水回り以外は、自然塗料のオイル塗装がお勧めです。
オイル塗装は、塗料が木材に染み込み、被膜をつくることで汚れや水の染み込みを防ぐ塗装です。防水の効果は強くないのですが、木材の足ざわりや暖かさを損ないません。
塗装に自然素材を使うと、床暖を入れたわけでもないのにじんわりと暖かさを感じることができます。
一方、樹脂の塗膜でコーティングしてしまうウレタン塗装などは、表面を完全に覆ってしまうので、足ざわりが冷たく感じられます。
これは合板のフローリングと同じ仕上がりになってしまい、無垢の床材にはもったいないです。
いかがでしたか?
床は、あなたの暮らしの中でいちばん身体が触れている場所です。
そして、空間のベースになる部分でもあります。
じっくり考えて決めていただきたいと思います。
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