カテゴリー, 暖かくそして涼しく/断熱の役割

今日のテーマは、窓の断熱についてです。
家の断熱で特に重視したいのが、窓なんです。
なぜかといいますと、
冬の室内で暖めた空気の50%以上が、「窓から外に逃げていく」と言われているからです。
ですから、壁をしっかり断熱しても、窓を断熱しないと意味がないのです。
窓の断熱性能を上げると、てきめんに効果を感じることができます。
特にリフォームでは、内窓を使えば割と容易に断熱性能を上げることができるので、窓から断熱を始めることをお勧めしています。
ここでは、窓でどのようにして断熱をするのか、ポイントをいくつか挙げてみます。
断熱性能の高い窓にする
まずはここから考えますよね。
断熱性能の高い窓にするには2種類の方法があります。
①新規に高い断熱性能を有した断熱窓を取り付ける方法
②既存の窓の内側に二重に内窓を取り付ける方法
リフォームでは特に、解体改修を要しない内窓の設置がコストもかからず、取り掛かりやすいですね。
断熱窓の種類もさまざまです。
次のような断熱性能を上げるための加工や製法があります。
ガラスの枚数
ガラスを複層にすることで、間の空気を断熱材として利用することができます。
ペアガラス(2枚)トリプルガラス(3枚)
ガラス間にガスを封入
空気よりもさらに断熱性の高いガスを充填する方法です。
真空、クリプトンガス、アルゴンガス
Low-Eガラス
ガラスの内面に蒸着という方法で金属を吹き付けたガラスをLow-Eガラスといいます。
このガラスは放射という熱の伝わりを抑える機能があり、断熱、遮熱に効果を発揮
します。
こうしてガラスの断熱効果を上げることができたのですが、断熱窓としては不十分です。ガラスを囲っている枠の断熱効果を上げなければ意味がありません。
枠の材質を熱が伝わりにくいものにする
日本で主流のアルミサッシは一番熱が伝わりやすい素材です。
実は、先進国でアルミサッシが主流なのは日本くらい。
断熱性の高い木製、樹脂にすることで結露の発生も抑えられます。
方角によって窓面積を変える
基本的には日射取得があまり期待できない北、そして日射による温度変化が激しい東、西面はあまり窓を設けないようにします。
一方で南面は、冬の日射取得が期待できるので大きく窓面積をとります。
窓をつぶす(リフォーム)
これはリフォームでの話になってしまうのですが、南面以外の窓については、必要性を感じないならばつぶしてしまうのも一つの手です。
内外壁面の補修は必要にはなりますが、断熱材を入れて壁にしてしまえば断熱効果は上がるし、コストも抑えられます。
いかがでしたか?
これらの方法をバランスよく総合的に判断して、窓を決めていきます。
次回からは、今回の断熱窓の設置にも深く関わってくる「気密」についてお話していきます。
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