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執筆者の写真Kawabe Fumi

7/5 見えなくなる部分にこそ工務店の心意気が見える

カテゴリー 日常の中で感じたこと


木の家・自然な家で、あなたの暮らしを楽しみませんか?

東京・多摩エリアの「つくり家工務店」です。





先日、シロアリが発生したお宅の続きです。


実際には一昨日終わってます。



そもそも、キッチンの足元の床にカビが生えてきてなんとかしてほしい。


というのが最初の要望でした。


周辺を調べた結果は、排水配管の手抜き工事による水漏れでした。



カビが生えるような湿気環境は、シロアリも呼んでしまうのです。



10年ほど前にキッチンを交換したそうです。


その際、キッチン排水の位置が30センチくらい横にずれました。


普通は排水の位置に合わせて床に穴を開け、床下に配管を落とし、そこから元の位置まで横に流すべきです。


点検口もすぐそばにあるので、施工に何ら問題はなかったはずなのです。


しかし、床上で配管を曲げて横にずらすということをしてしまったのです。


勾配がとれないし、急激に曲げているので水がスムーズに流れない可能性があります。


実際に、少しずつですが、水があふれ、湿気が高い環境を作り出してしまったのです。


床材のベニヤを侵食し、シロアリを連れてくることになってしまったようです。



床下で配管を繋ぎなおしてもらいました。


私でも出来そうな作業です。


床に穴をあけるのをめんどくさがってやらなかった代償は大きかった。



床の補修としては、シロアリが存在しているところは、全部撤去。


不幸中の幸いで、まだ被害はわずかで、割りと初期だったみたいです。


ホウ酸で被害のあった周辺を散布。


根太、ベニヤを取り付け、フローリングを補修して完成です。


残念ながら、同じような色味のフローリングはなかったので近い色で許してもらいました。



今回の教訓は、ムリをすると、そのしわ寄せは必ず来るということ。


しかも、安全な方法が、さほど難しくなくできたにもかかわらずに。


私たちの仕事は、見えなくなる部分が、けっこうあります。


手を抜こうと思えば、いくらでもできてしまいます。


しかし、見えなくなるからこそ、確かな仕事をしなければなりません。


壊さなければ、その部分は再び出てくることはないのですから。


今は良くても、いずれはわかってしまうものなんです、そういうところは。


その時は、信用も失ってしまうのです。


そう考えたら、手を抜くことは、リスクが高い行為なんだと思います。


見えなくなるところこそ、丁寧に。


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