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  • 執筆者の写真Kawabe Fumi

3-②外壁には、どんな素材がありますか?

カテゴリー, 自然素材の中で暮らす/外壁



今日は、外壁の素材の種類、その特徴についてお話します。


住宅の外壁と聞いて、どんな素材をイメージしますか?


  • 窯業系サイディング(セメントを加工してできたパネルを張り上げていくもの)

  • モルタル塗り+ペンキ塗装


一番イメージされるのはこのあたりでしょう。


日本の住宅の8割は、この2つで占められると思います。


しかし私は、これらがベストの選択とは思えないのです。


他にも外壁の素材はありますし、特徴を知ったら選択は変わってくると思います。


「みんなと一緒だから安心」


「工務店や設計士さんが言ってるから間違いない」


ではなく、ちょっと吟味してみましょう。


特徴を知った上で、あなたに合った素材を選ぶと後悔がないですよね。




主な素材5つの特徴を挙げてみます。


窯業系サイディング

冒頭でもお話したように今日本で一番選ばれている外壁材です。

    なぜか?

  • イニシャルコストが安いから

  • 誰が施工してもある程度均一の仕上がりが望めるから

  • 大きなクレームになりにくい

    などの理由があるからです。


    一方で

  • 10年〜15年おきに定期的なメンテナンスが必要となります(1回の工事が大がかりなものになってしまいます)。

  • 板と板の継ぎ目を埋めるコーキングが、劣化すると切れてしまいます。

  • セメント製品なので再塗装も必要になってきます。


金属系サイディング

    同じサイディングでも窯業系のメリットに加え、大きなメリットがあります。

  • コーキング処理が少なく、塗装も強いのでメンテナンスの回数が減ります。

    また、シュッとしたイメージが好きな方にはぴったりではないでしょうか。

    デメリットは

  • 日当たりの良い面は夏などは熱くて触れないですね。

  • 工業的な雰囲気はどうしてもぬぐえないので、暖かみなど情緒的な雰囲気からは離れてしまいます。

    

モルタル塗り+ペンキ塗装

    窯業系サイディングと同様にメンテナンスにコストがかかってしまいます。   

  •  塗装の寿命が10年〜15年なので定期的に再塗装しなければなりません。

  •  モルタルがひび割れする可能性があります。特に新築当初は木が動くので 割れることがあります。ただし、建物にかかる力をこのひび割れで逃がし ている面もあるので、あまり神経質になりすぎないことも必要です。 

  •  定期的にリフレッシュされるので汚れがなくなります。色を変えるなどし て気分一新するのもいいですね。    


塗り壁

    ここからは自然素材になります。機能的なことから感覚的なものが大きくなってきますね。

    漆喰を代表としてさまざまな塗り壁があるのですが、

  •  家の顔としての役割を十分に果たしてくれる存在感がある。

  •  左官さんの手仕事を感じる

  飽きの来ない雰囲気は 本物だからこそ。

  •  メンテナンスフリーあるいは少ない。

  大がかりなメンテナンスが減るだけでかなりのコストダウンになります。家の寿命が長くなればなるほどそのメリットは大きくなりますね。        

当然リスクもあります。

  • イニシャルコストがかかる。

 上記でご紹介したサイディング等に比べるとかなりかかってしまいます 

  • ひび割れができることもある。

 モルタル塗り同様、家は動くのでひび割れが起こるのです。

  • 汚れは残る。 

経年変化の味として捉えるかといった面もありますが、材料によっては汚れがつきにくい、あるいは雨の水で洗い流す機能も兼ね備えたものもあります。

  

板張り

     木の家をつくっている私としては、一番お勧めしたい素材なんですが、実は数年前までは外                            

     壁としてはお勧めしていませんでした。


     それは木は腐るというイメージが強すぎたからです。


     それでも木を外部に使いたい気持ちは強かったので、いろいろ試し、学びました。

    

     現在はしっかり外壁をお勧めするに至ってます。



  • 圧倒的存在感

 材種、張り方、塗装などいろいろな顔を表現してくれますが、どれも素敵です。


  • 交換が容易

        張り方にもよりますが、交換が簡単にできます。

        素材を長持ちさせることも大事ですが、大きなコストをかけずにメンテナ        ンスが可能です。


  • 長持ちさせる方法

        着色、焼杉など長持ちさせる方法がいくつかあります。

        工夫を重ねることで寿命を長く保ちます。

     


    塗り壁同様リスクもあります。

  • 木は腐る

 水、湿気は木の天敵です。

 これを受け入れることが大事だと考えます。

 簡単に交換できるようにして、躯体と独立させる考え方で施工しています。


  • 木は割れる

 木は動きます。

 割れるし、ねじれます。 


   防水の役割を木に負わせないようにと考えたら、随分自由に木を使えることができるようになり  

   ました。


   その代わり、防水シートの性能をよくするなどして防水気密ラインをしっかり施工することが求

   められます。




いかがでしたか?


簡単に外壁材をまとめてみましたが気に入った素材はありましたか?


100点満点の素材はありません。


あなたの家にはどれが合うのか、このポイントを参考にして検討してみてください。



家づくり、どこから手を付けていいかわからない方へ


そんなあなたにぴったりの小冊子をつくりました。




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