高性能住宅なのに音が気になる? 実際に住んで分かった「音の設計」の大切さ
- Kawabe Fumi
- 1 分前
- 読了時間: 3分

高気密高断熱住宅というと、「静かな家」というイメージを持たれる方が多いかもしれません。
実際、そのイメージは間違っていません。高気密高断熱住宅は外からの音を遮る性能が高く、車の走行音や近所の話し声、風の音などが入りにくくなります。窓を閉めると外の世界が遠くなったように感じることもあります。
しかし、実際に自分で高気密高断熱住宅を建てて住んでみると、ひとつ気付いたことがありました。
それは、「外の音には強いけれど、家の中の音は別問題」ということです。
私の家は高気密高断熱で、冬でもエアコン一台で快適に過ごせる性能があります。外の騒音もほとんど気になりません。
その一方で、家の中の音は予想以上によく聞こえます。
例えば、2階を歩く音や子どもたちの生活音。わが家は空間のつながりを大切にした設計ですが、その分、音も伝わりやすくなっています。また、静かな環境だからこそ、換気システムや設備機器の音が気になる場面もあります。
もちろんこれは欠点というより、住んでみて初めて分かる家づくりの奥深さだと感じています。
家づくりでは、断熱性能や気密性能、耐震性能など数値で表せる部分に目が向きがちです。しかし実際の暮らしやすさは、それだけでは決まりません。
音の感じ方もそのひとつです。

例えば寝室の隣にトイレを配置しない。子ども部屋と夫婦の寝室を適度に離す。機械室や換気設備を寝室から遠ざける。こうした工夫は、高価な防音材を使うよりも効果が大きいことがあります。
つまり、防音は材料だけで解決するものではなく、「間取り」や「暮らし方」を含めて考えることが大切なのです。
私は家づくりの仕事をしていますが、自分自身が住んでみて初めて分かったこともたくさんあります。
だからこそ、お客様には性能の数字だけでなく、実際の暮らしについてもお伝えしたいと思っています。

高性能住宅は確かに静かな家です。
しかし、本当に心地よい静けさは、断熱や気密だけでなく、間取りや構造、設備計画まで含めた「音の設計」から生まれます。
家づくりは完成して終わりではありません。暮らしながら気付き、学び、その経験を次の家づくりに活かしていく。
そんな積み重ねが、本当に心地よい住まいにつながるのではないかと思っています。
私は完璧な家をつくれるとは思っていません。
だからこそ、自分自身も住みながら学び、その経験を次の家づくりに活かしていきたいと思っています。
家づくりは、性能の競争ではなく、心地よい暮らしを探していく旅のようなものだと思うのです。





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